2014年 6月 何もない普通の土曜日。夜中に突然一本の電話が自宅にかかってきた。
それは、母親からの電話だった。
「大変なことが起こった。お父さんが危篤だ。サウナで倒れた。」
先週まで、元気でいた父が、危篤となる。誰もが予想をしないことであった。急いで車を飛ばし、病院に向かう。そこには、茫然としていた母と、見るからに助からなさそうな父が集中治療室にいた。
医師からは、サウナで倒れ閉じ込められていたようだ。その結果、熱中症となり多臓器不全の状況が進行。「血液も凝固がはじまり、助かるかどうかはわからないが全力を尽くす」との説明があった。私は祈ることしかできなかった。
しかし、1週間後、父はなくなった。痛ましい事故である。
話は、初めに戻るが、父と母は、ある旅行会社のツアーに参加し、旅程中の「温泉を楽しむ」という工程の中で、この事故が発生した。サウナには、誰もいなかったので、父が倒れた事に誰も気が付かずしばらく放置がされ、入浴客によって発見され、救急搬送された。母は、温泉の入口で「1時間後に待ち合わせね」と父と別れたにもかかわらず、1時間後は、この事態となりパニックに陥っていた。
しかしながら、ツアーで発生した事故にもかかわらず旅行会社の対応は、あまりにもひどいものであった。それが、この後2年にわたる法定闘争の始まりであることは、この時知る由もなかった。
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